虫歯や歯周病を予防するためには、まず患者さん自身が自分の口腔内をきれいに掃除できなければなりません。そのためには、その人にあった歯磨き方法を練習し、習得する必要があります。口腔内の汚れには、歯ブラシだけでは除去できない歯石や汚れの膜(バイオフィルム)があります。これらの汚れは、歯科医院で専門家(歯科医師、歯科衛生士)に定期的に除去してもらう必要があります。
【PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)】
専門医による機械的歯面清掃の事で、歯ブラシではどんなにしっかりとブラッシングしていても、歯を健康に保つことはできません。歯ブラシでは行き届かない所や汚れがたまりやすい所、そんなところからむし歯や歯周病が発生してしまいます。そこで歯科衛生士により専門的な機器を使用することで歯の表面や間についている汚れや着色を除去し、光沢のある健康的な歯にします。
《治療前》 |
《治療後》 |
子供たちにとって歯科医院との最初の出会いが、歯科に対するイメージを決定し、最初に嫌な思いをしたり、痛いことをされたりすると悪いイメージを持ってしまいます。そうすると歯科受診は敬遠され、痛くなったり腫れたりしたりと症状が進行してからの受診となり、痛みを伴う治療が必要になります。
当歯科医院は、虫歯で痛くなってから治療に行くような嫌な治療をされる歯科医院ではなく、虫歯になる前に、健康維持のために子供たちが笑顔で喜んで通いたくなるような歯科医院づくりを目指しています。
【フッ素塗布による予防】
フッ素を歯に塗ると、歯の主成分であるリン酸カルシウム(アパタイト)と反応して酸に解けにくい化合物(フルオロアパタイト)を作るので歯の表面を固く丈夫にします。また、むし歯菌は糖分を栄養にして歯を溶かす酸を作ります。そのとき菌は自分で酸素を作ってたくさん酸を出そうとしますが、フッ素がその酸を作るのを抑制します。その結果、むし歯菌の出す酸が減るのです。永久歯が硬く成熟する(15歳〜18歳)までの大切な時期にこのフッ素塗布を年に数回繰り返すと長期にわたりむし歯を予防することができます。歯科で塗布する1回の量は、体内に吸収されるフッ素そのももの量はごくごく微量なのでなんら影響はありません。
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歯の表面では、食事のたびに脱灰と再石灰化が行われています。脱灰によって歯から唾液中に溶け出したカルシウムイオンやリン酸イオンは、再石灰化によって再び歯にとりもどされます。この時、フッ素イオンもいっしょに歯にとりこむことができると、歯質はフルオロアパタイトという硬く強い結晶構造を作り、酸によって溶かされにくい歯になります。毎日のブラッシングの時にフッ素を補給することで酸に負けない強い歯を作ることができます。
ムシ歯の予防対策にはフッ素の力が一番効果的だと考えられています。 |
《治療前》 |
《治療後》 |
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